この記事では、寅さん映画シリーズの「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」の作品の見どころを解説していきたいと思います。
目次
- 1 映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」の予告編動画
- 2 映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」の作品データ
- 3 映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のDVD&Blu-ray
- 4 映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のサブスク動画配信サービス
- 5 「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のロケ地情報
- 6 「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品のあらすじ
- 7 「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品のキャスト
- 8 「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品の解説
- 9 「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」に関するツイートまとめ
映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」の予告編動画
映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」の作品データ
公開日 | 1980年8月2日 |
上映時間 | 104分 |
マドンナ | 浅丘ルリ子 |
ゲスト | 江藤潤 |
監督 | 山田洋次 |
スタッフ | 製作:島津清 企画:高島幸夫/小林俊一 脚本:山田洋次/朝間義隆 撮影:高羽哲夫 美術:出川三男 音楽:山本直純 録音:鈴木功 調音:松本隆司 照明:青木好文 編集:石井巌 スチール:長谷川宗平 監督助手:五十嵐敬司 装置:小島勝男 装飾:町田武 衣装:松竹衣装 現像:東京現像所 進行:玉生久宗 製作主任:峰順一 |
協力 | 日本航空 沖縄県 沖縄県観光連盟 琉球映画郷駅 柴又新明会 |
主題歌 | 男はつらいよ |
観客動員数 | 2,063,000人(シリーズ12位) ⇒「寅さんシリーズランキング」 |
同時上映 | 「思えば遠くへ来たもんだ」 |
啖呵売した商品 | サンダル ⇒「寅さんが啖呵売した作品別全商品リスト」 |
映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のDVD&Blu-ray
映画「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のサブスク動画配信サービス
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「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のロケ地情報
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」のロケ地「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品のあらすじ
小岩のキャバレーにポスターを届けに行った博は、偶然にも仕事へ向かうリリーと久しぶりの再会を果たす。
博がとらやへ招待しようとするが、多忙なリリーはそのまま大阪の仕事に向かってしまう。
しばらくして寅次郎がとらやに帰ってくると、沖縄からリリーの病気を知らせる手紙が届く。
「もう一度寅さんに会いたい」というリリーの切なる願いを感じ取った寅次郎は、矢も盾もたまらず大嫌いな飛行機に乗って沖縄へと向かっていく。
沖縄の病院でリリーと再会した寅次郎は、衰弱したリリーを励まし続け、リリーが退院できるようになるまで看病し続ける。
退院後、しばらく沖縄で養生するために同棲を始める二人だったが、いつしかお互いの気持ちのズレが生じ、大ゲンカとなって別れてしまう。
しばらくして東京へ戻った寅次郎は、偶然、とらやを訪問してきたリリーと再会し、自分の想いを伝えようと試みるが・・・。
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品のキャスト
- 車寅次郎:渥美清
- さくら:倍賞千恵子
- 竜造:下條正巳
- つね:三崎千恵子
- 博:前田吟
- 社長:太宰久雄
- 満男:中村はやと
- 源公:佐藤蛾次郎
- 高志:江藤潤
- 御前様:笠智衆
- リリー:浅丘ルリ子
<サブキャスト>
新垣すずこ/比嘉美美也子/金城富美江/間好子/伊舎堂正子/伊舎堂千恵子/津嘉山正種/笠井一彦/羽生昭彦/木村賢治/篠原靖夫/喜田晋平/一氏ゆかり/光石研/土田桂司/高木信夫/秩父晴子/谷よしの/後藤やつこ/酒井栄子/川井みどり
マドンナ:浅丘ルリ子
<役名:リリー>
寅次郎とリリーが紡いだ愛の物語4部作の第3作目として再登場。沖縄で入院中のリリーのお見舞いに来る寅さんと再会する。寅さんの見舞いによって病状が回復するが、ささいなことでケンカ別れしてしまう。しばらくして二人は柴又で再会し、寅さんからのプロポーズを受けるが、寅さんのかしこまった態度にリリーが冗談で返してしまう。
「男はつらいよ」シリーズの中で最も寅さんと相性が良かったと思われる女性。ラストのバス停でのシーンは、シリーズ最後となる49作「寅次郎紅の華」の締めとしても使われた。
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ゲスト:江藤潤
<役名:国頭高志>
寅さんとリリーの住む場所を提供してくれた国頭家の長男。
沖縄海洋博覧会記念公園にある水族館にエサを運ぶ仕事をしている。
地元愛があり、正義感が強い、そしてややリリーに好意を持っている。
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」作品の解説
寅次郎とリリーが紡いだ愛の物語4部作の第3作目となる作品。
11作、15作では北の果て・北海道が舞台となっていたが、今回はなんと北海道と真逆の南国・沖縄が舞台となる。
今作は沖縄の灼熱の太陽と青い海に囲まれ、情熱的、かつ幻想的な恋物語が展開されていく。
前回の2作で二人の関係はすでに男女を超えた深い間柄になっていたが、そのつながりの深さをまた再認識させられる作品だ。
そして、ラストの上荷付場バス停での再会は49作最後を締めくくるシーンとして使われ、シリーズ屈指の名場面となった。
もちろん笑えるシーンも所々に散りばめられてあり、特に飛行機に乗れずに空港でジタバタもがき続ける寅次郎は必見だ。
夢のシーン
鼠小僧寅吉(寅次郎)が、妹のおさく(さくら)の家に忍び込み、偶然再会を果たす夢。
拍子木、三味線などの効果音を交えながら、少しコントチックな雰囲気が漂っている。
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渡り鳥である寅次郎とリリーの二人が見た夢物語
今作は、寅次郎とリリーが渡り鳥としての羽を休め、ほんのちょっと夢を見る物語である。
寅次郎は、15作「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」で、リリーと自分のことを渡り鳥に例えて、こんなことを言っていた。
寅次郎「あいつ(リリー)も俺と同じ渡り鳥よ。腹すかせてさ、羽けがしてさ、しばらくこの家に休んだまでの事だ。いずれまた、パッと羽ばたいてあの青い空へ・・・さくら、そう言うことだろう」
寅次郎のこの渡り鳥に例えた話は25作でもしっかりと反映されていく。
リリーの病気を知った寅次郎は、嫌いな飛行機に乗ってリリーに会いに行き、そこからしばらく二人の同棲生活が始まっていく。
そんな夢のような生活に浸ってしまった二羽の渡り鳥は、パッと羽ばたいて青い空へ飛んでいくことをほんのちょっぴり忘れてしまう。
そして、結婚を意識した二人はいつしか夢を見ていたことに気付き、ふと我に帰るのだ。
上荷付場バス停での再会
この作品の見どころと言えば、やはりラストの上荷付場バス停での寅次郎とリリーの再会シーン。
おそらくラストにこんなクライマックスが用意されているとは視聴者の誰もが予想できなかったことだろう。
柴又駅で別れていく寅次郎とリリーを観ながら、「もしかしてこの二人はもう二度と出会うことはないのかもしれない」と頭をよぎる視聴者も多かったのではないだろうか。
ところが、山田監督は視聴者のそんな寂しさを打ち消すかのように、ラストでまた二人が再会するというサプライズを用意してくれていたのだ。
今作は寅次郎とリリーの夢物語がテーマとなっており、この再会シーンにもどこか夢の世界を匂わす演出がなされている。
バス停でお互いの存在を確認し合った二人が交わす不思議な会話が以下。
リリー:「以前お兄さんにお世話になった女ですよ。」
寅さん:「はて?こんないい女をお世話した覚えはございませんが。」
このシーンでは二人の間にある時間と距離がなくなってしまったかのような不思議な世界ができあがっている。
柴又駅で別れたはずの二人がまた出会い、そして何事もなかったかのように渡り鳥の生活に戻っていくのだ。
この時、寅次郎が言う「リリーの夢を見てたのよ」というセリフがなんとも味わい深い。
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(第25作)」に関するツイートまとめ
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