この記事では、寅さん映画シリーズの「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」の作品の見どころを解説していきたいと思います。
目次
- 1 映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」の予告編動画
- 2 映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」の作品データ
- 3 映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のDVD&Blu-ray
- 4 映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のサブスク動画配信サービス
- 5 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のロケ地情報
- 6 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品のあらすじ
- 7 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品のキャスト
- 8 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品の解説
- 9 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」に関するツイートまとめ
映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」の予告編動画
映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」の作品データ
公開日 | 1988年12月24日 |
上映時間 | 100分 |
マドンナ | 三田佳子 |
ゲスト | 三田寛子/尾美としのり |
監督 | 山田洋次 |
原作 | 山田洋次 俵万智「サラダ記念日」 |
スタッフ | プロデューサー:島津清 企画:小林俊一 脚本:山田洋次/朝間義隆 撮影:高羽哲夫 美術:出川三男 音楽:山本直純 録音:鈴木功 調音:松本隆司 照明:青木好文 編集:石井巌 スチール:長谷川宗平 監督助手:五十嵐敬司 装置:森篤信 装飾:露木幸次 美粧:宮沢兼子 衣装:松竹衣装 現像:東京現像所 進行:副田稔 製作主任:峰順一 |
協力 | 早稲田大学 小諸市 柴又新明会 |
主題歌 | 男はつらいよ |
観客動員数 | 1,822,000人(シリーズ歴代24位) ⇒「寅さんシリーズランキング」 |
同時上映 | 「釣りバカ日誌」 |
啖呵売した商品 | スニーカー、リュックサック ⇒「寅さんが啖呵売した作品別全商品リスト」 |
映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のDVD&Blu-ray
映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のサブスク動画配信サービス
映画「男はつらいよ」シリーズは、「FODプレミアム」「hulu」「U-NEXT」などのサブスク動画配信サービスを利用することで、いつでも視聴することができます。
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「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のロケ地情報
「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」のロケ地「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品のあらすじ
信州小諸を旅する寅次郎はバスで自宅に帰ろうとする一人暮らしのおばあちゃん(鈴木光枝)と遭遇する。
そのあばあちゃんの自宅に招かれた寅次郎はそこで一晩泊めてもらうことにするが、翌朝、あばあちゃんを入院させるために専門の女医である真知子(三田佳子)が自宅を訪問してくる。
病院へ行きたがらないおばあちゃんを寅次郎が説得し、何とか病院へ連れていくことに成功する。
旦那さんと死別した真知子を慰めてほしいとおばあちゃんから言われた寅次郎は、真知子からの昼食の誘いを快く受け、真知子の自宅へ招かれていく。
しばらくして東京に戻った寅次郎は、真知子の姪の由紀(三田寛子)が通う早稲田大学を訪問、そして東京の息子に会いに来ていた真知子から柴又を訪問したいという電話を受ける。
「くるまや」で真知子をもてなし、しばらく楽しい日々を過ごしていた寅次郎であったが、いつしか小諸で出会ったおばあちゃんの具合が良くないという連絡が来て・・・。
「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品のキャスト
- 車寅次郎:渥美清
- さくら:倍賞千恵子
- 由紀:三田寛子
- 茂:尾美としのり
- 竜造:下條正巳
- つね:三崎千恵子
- 博:前田吟
- 社長:太宰久雄
- 源公:佐藤蛾次郎
- 満男:吉岡秀隆
- 真知子:三田佳子
<サブキャスト>
すまけい/三國一朗/笹野高史/関敬六/笹井一彦/マキノ佐代子/北山雅康/武野功雄/篠原靖治/川井みどり/光映子/石川るみ子/菅野志桜里/鈴木光枝/奈良岡朋子/笠智衆/
マドンナ:三田佳子
<役名:原田真知子>
長野にある小諸病院に勤務する女医。夫が山で遭難してしまったために現在は未亡人。一人息子を母親のいる東京の実家に預けて単身で信州の小諸病院で働いている。寅さんとは真知子が担当する患者のあばあちゃん(鈴木光枝)の自宅で出会う。病院に行きたくないというおばあちゃんを寅さんが説得し、なんとか入院させてくれたことにより二人の距離は縮まっていく。ところが、おばあちゃんの死によって寅さんの優しさに触れた真知子は寅さんの懐に入っていくが、寅さんはそれを受け入れきれずに真知子の元を去っていく。
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ゲスト:三田寛子
<役名:由紀>
真知子の姪で、早稲田大学で国文学を勉強する現役学生。
寅次郎とは、真知子の自宅へ遊びに来る小諸駅で出会う。
作中で俵万智の短歌がいくつか紹介されるが、由紀が作ったという設定で使われる。
ゲスト:尾美としのり
<役名:尾崎茂>
早稲田大学でロシア文学(露文)を学ぶ、金町在住の現役学生。
寅次郎とは、由紀を探しに来た時の早稲田大学で出会う。
寅次郎との出会いがきっかけで由紀とも仲良くなる。
「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」作品の解説
俵万智さんの処女歌集「サラダ記念日」(1987年5月8日発行)を原作として、その短歌の世界と寅さん映画をミックスした異色作。
今作は、マドンナ・真知子の姪として登場する由紀の詠む短歌が「サラダ記念日」の作品の中から引用される。
この作品の舞台となるのは、島崎藤村の詩「雲白く遊子悲しむ」にも登場する小諸。
小諸で偶然に出会ったおばあちゃんを通して、人生の最後をどう迎えるべきか選択する権利について深く考えさせられる作品である。
そして、寅次郎とマドンナ・真知子との大人の恋物語を描きつつ、それと対比するように姪の由紀と同じ大学に通う茂との若いカップルの爽やかな恋愛模様も描かれる。
また、随所に笑えるシーンも多くあり、ドタバタ喜劇色が薄くなっていくシリーズ後半にしてはなかなか見応えのある作品に仕上がっている。
俵万智「サラダ記念日」から引用される寅次郎を描く短歌たち
今作は、マドンナ・真知子の姪として登場する由紀の詠む短歌や、各シーンでの登場人物たちの心情を描く短歌が「サラダ記念日」の作品の中からうまく引用される。
寅さんが早稲田の杜にあらわれて やさしくなった午後の教室
由紀が通う早稲田大学へ見学しに来た寅次郎は、由紀に会うために大学の西洋近代史の講義に紛れ込んでしまう。
はじめは学生たちに煙たがられる寅次郎であったが、いつしか教授や周りの学生たちを虜にし、ワット君のガス爆発の話をして盛り上げるのだ。
愛ひとつ受けとめかねて帰る道 長針短針重なる時刻
寅次郎がマドンナ・真知子と柴又駅で別れるシーン。
「寅さんと話してると私が一人の女だと言う事を思い出すの」と真知子に言われた寅次郎がどう反応していいのかわからなくなり、その場から離れていってしまう。
別れ際に真知子と握手した右手をそっと胸の奥にしまい込んで寅次郎は夜の柴又駅から消えていく。
寅さんが「この味いいね」と言ったから 師走六日はサラダ記念日
寅次郎が由紀に「寅さん好きなのね、おばちゃまが・・・」と言われ、照れ隠しに由紀の作ったサラダを食べて「うん、いい味だ」と言った後に読まれる短歌。
これは「サラダ記念日」というタイトルが生まれた元となる短歌を引用したもの。
旅立ってゆくのはいつも男にて カッコよすぎる背中見ている
姪の由紀が真知子へ送った年賀状にしたためた短歌。
これはまさにシリーズを通して描かれてきた寅次郎の実像をうまく表現したものだ。
特にシリーズ後半になって寅次郎に好意を持ったマドンナたちの心情を読んだ歌とも言えるかもしれない。
患者の最期をどう迎えさせるべきか?医者の使命感とは?
この作品では、人生の最期をどう迎えるべきか?人にはそれを選択する権利があるかどうかについても深く描かれる。
今作のマドンナ・真知子は余命いくばくもないおばあちゃんの最期をどこで迎えさせるべきかを真剣に悩む。
真知子はおばあちゃんの望むように自分の自宅で最期を迎えさせるべきと考えるが、院長には「じゃあ野垂れ死にしろという事になるぜ」と返されてしまう。
そして、結局おばあちゃんはそのまま病院で死を迎えることになってしまうのだ。
それが本当に正しい選択であったのかを悩む真知子は自分の人生を見つめ直したいと、ついに病院を辞めることを院長に相談するが、院長に医者としての厳しい意見をぶつけられてしまう。
院長が真知子に言ったセリフ
「その程度のことで辞められたんじゃ医者が何人いたって足りませんよ、こういう土地じゃね。
いいですか?
この病院はあなたを必要としている。
それが何よりも大事なことで、あなたが抱えている問題などはたいしたことじゃない。
子供と会いたければ呼び寄せればいい。
悩み事があれば働きながら解決すればいい。
そうやって苦しみながらですね、この土地で医者を続けていくことが、自分の人生だってことにあなたはどうしてその確信が持てないんですか」
とても厳しい意見だが、医者としての強い使命感を感じれるセリフでもある。
これを聞いた真知子は忘れかけていた医者としての使命感を思い出し、再起するのだ。
「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(第40作)」に関するツイートまとめ
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